さよならオスカル




ここは自分の生きていく場所ではない、と思った事はありませんか?

アンドレは逃げませんでした。
もういい大人なのですから、結婚するかもしれない彼女の幸せを思いながら、当主に暇乞いをしてそっといなくなる事も出来たはずです。
もう十分に忠義は尽くし、また察してもらえるだけの理由もありますし。
しかし彼は恋しい方のそばにいる事を諦めませんでした。
これは、並大抵な覚悟ではないと思います。
どんなに愛しても、たとえ愛している事ををかの人に告げてあるにしても、到底望めぬ見返り。
自身の身分を呪いながらも、決してかの人のそばを離れず、ある時は犯罪めいた事もしましたが、それでも一緒にいる事を選んだのです。
吹っ切れたものの、もう後がない彼は、主家の末姫の婚礼を見る覚悟も出来ていたのでしょうか。
それともいざその時になったら、猫の様にそっと恩義のある館からいなくなってしまうつもりだったのでしょうか。
さよならオスカルと…。
それも仕方のないことで、はっきりとした『嫁がない宣言』を聞くまでは、もしかしたらそう決めていたかもしれませんね。

愛の誓いも今宵一夜も夢のまた夢。
彼女と一つになりその先の運命まで共にする彼の事を思うと、彼女の存在こそが生きた証であり、最初から此処こそが彼の生きる場所だったのだと思えるのです。

逃げなくてよかったね、アンドレ。
本当に。


追記です。
記事名がしっくりこなくて、迷った挙句に加筆修正してしまいました。
最初に読まれた方々にはお詫び申し上げます。


スポンサーサイト

  1. Oscar et André
  2. / comment:0
  3. [ edit ]


 管理者にだけ表示を許可する
 

« 2017 07  »
SUN MON TUE WED THU FRI SAT
- - - - - - 1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31 - - - - -

プロフィール

lesyeuxsaphir

Author:lesyeuxsaphir
『ベルサイユのばら』のオスカル様に恋い焦がれる『うたかた』の二次創作ブログです。
手描きのイラスト(デジタルのものも少し)と短い会話文で綴るサイドストーリー、コミック、雑文などを置いています。
原作をこよなく愛していますが、アニメも大好きです。
間違いだらけの拙い作品ばかりですが、大きなお心で受け流して下さいませ。
また、原作者様、出版社様等とは一切関係ございません。
どうぞよろしくお願い致します。
2015年7月からpixivにも投稿していますので、宜しければお立ち寄り下さい。

fc2カウンター

検索フォーム

QRコード

QR