Le coucher de soleil ( 日没 )




薄暗くなった診察室に、その方はお一人でおいでになった。

『診察をお願いしたい。』

『…どうかなさいましたか?
お呼び下されば、お屋敷に参りますのに。』

『微熱が続いている。それと…』

『それと?』

『血を吐いた。』

『!』

『疲れからのものか、それとも…』

『…では、ベッドに横になり軍服を開いて頂けますでしょうか。』

『ふむ。』

『身体の力をお抜きになり、お楽になさって下さい…。』

『…どうだ?』

『微熱はいつからでしょうか?』

『10日程前から。』

『吐血は…。』

『私はいつまで生きられる?』

『!』

『貴方は信頼できる私の主治医だから、私がこんなふうに聞いても驚かないだろう。』

『いつもながら恐れ入ります。貴女様の様に仰る方に嘘はつけません。』

『ふむ。』

『永らえる事も出来ると最初に申し上げておきましょう。』

『…感謝する。』

『…半年でございます。』

『……。ありがとう。やはり貴方に診てもらってよかった。』

『…私もお供致します。直ちに軍をお辞めになり、暖かなご領地で療養をなさって下さい。』

『心遣い感謝する。だが、それは出来ぬ。』

『…私に出来る事があるならば、何でも致します。どうか…。』

『また…診てもらおう。私の身体を私以上に知っているのは、他ならぬ貴方だからな。』

『有り難きお言葉に存じます。』

見つめる青い瞳がゆらゆらと揺れ、私とあの方の永き歳月を思い起こした。
これが最期の時であるとお互いが悟っていたのかもしれない。






すっかりアニばらですね。(汗)
本当は違うお話を考えていたのですが、ちょっと手違いがありまして、急遽こんなのになりました。
最後まで気を抜いてはいけません。(涙)

考えていたお話はまた後で描いてみようと思います。


少し加筆しました。







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  1. Oscar
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lesyeuxsaphir

Author:lesyeuxsaphir
『ベルサイユのばら』のオスカル様に恋い焦がれる『うたかた』の二次創作ブログです。
手描きのイラスト(デジタルのものも少し)と短い会話文で綴るサイドストーリー、コミック、雑文などを置いています。
原作をこよなく愛していますが、アニメも大好きです。
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また、原作者様、出版社様等とは一切関係ございません。
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2015年7月からpixivにも投稿していますので、宜しければお立ち寄り下さい。

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