Le coeur d'une femme (女の心)





『オスカル…』

『!!』

『オスカルでしょ…』

『…』

『私よ、オスカル。
驚かせてごめんなさい。
今日は侍女に変装しているの。』

『アントワネット様!』

『ああ、良ろしくてよ。
跪いてはいけません。
今宵の貴女は異国の貴婦人。
そして私は高貴な方の侍女。
お互いに正体も知らぬままという事に致しましょう。』

『恐れ多うございます。
しかしながら、アントワネット様…』

『貴女とわかったことが腑に落ちない様ですね。
ふふ、女同士ですもの。
いつもは軍服の貴女がローブを身に付けたならどんなでしょうと、たまに想像していたのですよ。
でも。』

『でも?』

『想像以上でした。
オダリスク風のローブも背の高い貴女にお似合いですよ。
この艶姿が見られるなんて、本当にこの場にいて良かったわ。』

『アントワネット様…
どうかこの事は…』

『わかっています。
私とは初めてここで出会い、少し言葉を交わしたというだけの事。』

『お心遣い感謝致します。』

『ふふ、オスカル。
私が侍女としてここにいる事は聞かないでいてくれるのですね。』

『私の目の前にお出でなのは、高貴な方の侍女でございます。』

『ええ、ありがとう。実はね…。
フェルゼンが来ているのよ。
ご存知かしら?』

『…はい、存じております。』

『…オスカル、貴女の女性としての幸せを祈っていますよ。』

『…ありがたき幸せにございます。』




もしもあの舞踏会にマリー様がいらしたらという妄想です。

『どこまでご存知なのだ。』
『どこからご覧になっていた。』
『私の心中まで知られてしまったのか。』
そんな疑念がオスカル様の頭の中を巡りますが、結局マリー様は全部ご存知という結論に達し。
冷静を装いながらも慌てる彼女に、温かい言葉をかけるマリー様。

名乗らずにいるというのが一番考えられることではありますが、もしもあの舞踏会で踊るフェルゼンとオスカル様を目の前にしたら心は揺れるのではないでしょうか。
それは、決して嫉妬ではないのが理想なのですが。
拙作では、恋人に想いを寄せる相手に何を言おうかと思いあぐねながらも、あえて名乗り結局は全てを飲み込み、包み込むように微笑まれ…という感じにしてみました。

実を言いますと、当初マリー様には少しチクリと刺すような言葉を言って頂こうと考えていたのですが、そんな器の小さな方ではないなとやめました。
ですが、このイラストの表情は微妙ですね。パチパチッとした目線にも見えなくもない。(汗)
身長差も、ん〜です。

原作では、お二人が女性として向き合うのはもっと先の事ですね。
大人になって大好きになったシーンです。







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  1. Oscar et ……
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うたかた

Author:うたかた
『ベルサイユのばら』のオスカル様に恋い焦がれる『うたかた』の二次創作ブログです。
手描きのイラスト(デジタルのものも少し)と短い会話文で綴るサイドストーリー、コミック、雑文などを置いています。
原作をこよなく愛していますが、アニメも大好きです。
間違いだらけの拙い作品ばかりですが、大きなお心で受け流して下さいませ。
また、原作者様、出版社様等とは一切関係ございません。
どうぞよろしくお願い致します。
2015年7月からpixivにも投稿していますので、宜しければお立ち寄り下さい。

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