Ma chère petite sœur ( 私の愛する妹 )




『聞いているわよ、アンドレとの事は。
こちらに来て花嫁の顔をよく見せて。』

『姉上。』

『あなたが、家の為に軍人として生きるしかなかった事を、姉妹の皆が申し訳なかったと思っていますよ。男の子が生まれなかったばかりに…。』

『姉上、それは杞憂でございますゆえ、お心をお痛めになりません様に。私は十分自分の人生に満足しております。それに…。』

『それに?』

『もしもどなたかが男の子でお生まれなら…私は、この世に生を受けることもなかったやも知れません。』

『オスカル…』

『全ては天の方の思し召しでございます。』

『…ありがとう…オスカル。』

『天の方は私に素晴らしい贈り物も下さいました。』

『アンドレね。』

『…。』

『あの小さかった2人が夫婦に…。ああ、本当に喜ばしいこと…。幸せにおなりなさい。祝福させて下さいな。』

『…私に祝福など…私のした事で、義兄上や姉上にご心痛をおかけしたはずです。』

『もう…もういいのよ。オスカル。時の流れは止められないわ。あなたのせいではないのですよ。あなたはもう自分の幸せだけを思っていればいいのです。』

『…姉上、私如きにそのようなお言葉を。感謝致します。
どうか…義兄上といつまでもお健やかに…。父上と母上を頼みます。』

『あ…あ、オスカル…オスカル、行かないで。もう少しお話させてちょうだい…。
アンドレ、アンドレ、あなたもいるのでしょう?オスカルを頼みますよ。またふたりでいらっしゃいね…。』


バスティーユからしばらくして姉君のもとにお別れをしにいらした彼女という感じで描きました。
『…。』の彼女は、コクンとうなづき微笑む感じでお願いします。

この絵は、
『姉君の前では、どうしても妹の表情になってしまう彼女』
というのが隠れた描写ポイントだと思っています。
実際に妹顔、姉顔というのは確かにあって、事が起きた時の引き締まった姉顔には到底叶わないと思っております。

14、15でお嫁に行く時代。
オスカル様は小さい頃、上の姉君とは一緒に過ごした記憶もあまりないかも知れません。
ご両親やばあや、下の姉君達からの話、肖像画の中での幼い頃の家族の記憶。
下の姉君達には、『あら、あの時あなたまだいなかったかしら。』なんて軽くあしらわれたり、大人のわからない話ばかりの中で妙に洞察力が働くようになったり。
大人の中で、子供である自分をあまり出さずに、一生懸命に追い付こうとしていたであろう彼女の健気さが、なんだか胸を締め付けます。
アンドレは天の方からの賜り物。
彼は、頑張りすぎの彼女が幼い心をぶつけられる、唯一無二の存在ですね。

あ〜姉君の手が〜。(涙)




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  1. Oscar et ……
  2. / comment:2
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管理人のみ閲覧できます

  1. 2015/10/03(土) 23:19:11 |
  2. |
  3. [ edit ]
このコメントは管理人のみ閲覧できます

Re: タイトルなし

  1. 2015/10/04(日) 13:56:30 |
  2. URL |
  3. うたかた
  4. [ edit ]
れ様
コメントをありがとうございます。
母上ではなく姉上。
母上の場合は、自分のお腹を痛めて産んだ娘の死でありますので、胸中を察しますとなかなか描けないというのが正直なところです。
姉上なら描けるかもと。
姉上はご実家からは少し離れて、何事も客観視していらしたでしょうからね。
母上の悲しみもご存知でしょうが、冷静で慈愛に満ちた姉上を描こうと思いまして、彼女の行いを責めるのではなく、静かに妹に語りかける感じにしてみました。
特に何番目の姉上とは書きませんでしたね。(汗)
一番上とみていただくとよろしいかと思います。(笑)
『私だけを』の裏での父上と母上の会話。
描いてみたいですね〜
今はいろいろと暴走中の頭なので、なかなかままなりませんが、また原作に立ち返り、その上で妄想してみたいと思います。

お立ち寄りありがとうございました。
寒くなって参りますが、ご自愛下さいませ。











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lesyeuxsaphir

Author:lesyeuxsaphir
『ベルサイユのばら』のオスカル様に恋い焦がれる『うたかた』の二次創作ブログです。
手描きのイラスト(デジタルのものも少し)と短い会話文で綴るサイドストーリー、コミック、雑文などを置いています。
原作をこよなく愛していますが、アニメも大好きです。
間違いだらけの拙い作品ばかりですが、大きなお心で受け流して下さいませ。
また、原作者様、出版社様等とは一切関係ございません。
どうぞよろしくお願い致します。
2015年7月からpixivにも投稿していますので、宜しければお立ち寄り下さい。

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